岡山の不動産売却相談無料相談

SELLING JOURNAL / 査定・価格

不動産情報ライブラリで岡山の取引価格・成約価格を調べる方法と見るときの注意

この記事の確認者

代表取締役 土井 未来宅地建物取引士・2級FP・投資不動産取引士

岡山市南区妹尾の住宅用分譲地4区画
写真:岡山市南区妹尾 住宅用分譲地4区画(公式サイト掲載の取引実績)
まず、ここから

国土交通省の不動産情報ライブラリでは、岡山県内の市区町村や地区、種類、時期を選ぶと、アンケートをもとにした取引価格情報と、レインズの成約情報をもとにした成約価格情報を一覧や地図で確認できます。どちらも個別の物件が特定できないよう加工され、当事者の事情も反映されるため、自分の物件の価格そのものではなく、査定の根拠を確かめる材料として使うのが適しています。

不動産情報ライブラリで分かること

不動産情報ライブラリは、不動産の取引価格や地価公示などの価格情報、防災情報、都市計画情報、周辺施設の情報などをまとめて見られる国土交通省のウェブサイトです。価格に関しては、①不動産取引価格情報②成約価格情報③地価公示・都道府県地価調査、などを確認できます。

売主にとって便利なのは、不動産会社から受け取った査定書に書かれた取引事例と、公的に公表されている取引の傾向を、自分で照らし合わせられる点です。岡山市や倉敷市のように取引の多い地域では、同じ地区の中でも種類や広さの違う取引が並ぶため、条件を絞って見ることが大切になります。

査定を依頼する前に一度見ておけば、提示された金額が近隣の取引と比べてどのあたりにあるのかを、自分の目で確かめられます。反対に、査定を受けた後に見る場合は、査定書に載った事例がどの程度の範囲から選ばれているのかを知る手がかりになります。どちらの時期に見るにしても、ここで得られるのは「価格の幅と傾向」であり、自分の物件の売れる金額そのものではない、という前提を最初に押さえておきましょう。

取引価格情報と成約価格情報は出どころが違う

利用約款によると、不動産取引価格情報は、土地・建物の取引を対象としたアンケート調査の回答を、個別の物件を特定できないよう加工した国土交通省の情報です。一方の成約価格情報は、指定流通機構(レインズ)が保有する取引価格の情報を、国土交通省が個別の取引が特定できないよう加工し、レインズ・マーケット・インフォメーションで公表している情報とされています。

同じ取引が両方に載っている場合があることも約款に明記されているため、件数を数えて「この地区はよく売れている」と判断するのは避けましょう。2つの区分を同時に表示したときは、所在地・面積・時期がよく似た行がないかを見て、重複の可能性を頭に置いて読むのが安全です。

コンテンツの出典の案内では、検索画面で提供される期間は、取引価格情報が平成17年7月以降、成約価格情報が令和3年2月以降です。地図表示はいずれも直近5年分(成約価格情報は最大5年分)で、更新は取引価格情報が四半期ごと、成約価格情報が月次とされています(2026年10月時点の案内)。古い時期の取引は今の価格水準とずれている可能性があるので、比べるときは取引時期の近いものを中心に見るとよいでしょう。

検索の手順と市内の地区の選び方

操作マニュアルに沿うと、手順は次のとおりです。①トップ画面の不動産価格の検索・ダウンロードのボタンから検索画面を開く②地域を選ぶ(住所からの場合は都道府県・市区町村・地区を指定、路線・駅名から選ぶこともできる)③価格情報区分で「不動産取引価格情報」「成約価格情報」のどちらか、または両方を指定④種類を「土地」「土地と建物」「宅地」「中古マンション等」「農地」「林地」などから選ぶ⑤取引時期を指定して表示し、一覧で確認する、という流れです。

地区の選び方にはコツがあります。自分の物件がある地区だけでは件数が少なく、比べる材料が足りないことがあります。その場合は、①まず自分の地区で探す②次に隣接する地区や同じ小学校区あたりまで広げる③それでも少なければ同じ駅や同じ路線の近い駅で探す、と段階的に広げていくと、条件の違いを意識しながら比べられます。

地図表示では、住所や駅から場所を指定し、価格情報のほか用途地域などの都市計画情報や防災情報を重ねて表示できます。市内の物件なら、近くの取引がどの用途地域にあるかも合わせて見ておくと、比べてよい事例かどうかを判断しやすくなります。

取引価格を自分で調べる流れ
  1. 01
    検索画面を開く

    不動産情報ライブラリのトップから不動産価格の検索へ

  2. 02
    地域を選ぶ

    まず自分の地区、少なければ隣接地区や同じ駅の周辺へ広げる

  3. 03
    区分と種類を選ぶ

    取引価格情報・成約価格情報と、土地や中古マンション等などの種類を指定

  4. 04
    時期を指定して表示

    取引時期の近いものを中心に一覧で確認

  5. 05
    絞り込みと並べ替え

    面積・前面道路・駅からの距離が近い取引を残し、平米単価で並べる

  6. 06
    控えておく

    検索条件と気になった取引の一覧をメモやCSVで保存し、査定の相談時に持参

一覧表の読み方と絞り込み・グラフ

操作マニュアルによると、一覧表には所在地、面積、平米単価、取引時期、前面道路の幅員、最寄駅の名称、最寄駅からの距離などの項目が並びます。列ごとに昇順・降順の並べ替えができ、空欄の有無、文字の入力、数値の範囲、チェックボックスといった方法で絞り込むこともできます。条件に合うデータはCSVファイルでダウンロードできるので、表計算ソフトで自分なりに整理することも可能です。

グラフ表示もあり、土地の取引価格の推移を示す折れ線グラフのほか、価格と前面道路の幅員、価格と最寄駅からの距離の関係を示す散布図を見られます。土地を売る場合、前面道路が広いか狭いか、駅から近いか遠いかで単価がどう散らばっているかを眺めると、自分の土地がどのあたりに位置しそうか、おおまかな見当をつけやすくなります。

読むときは、総額よりも平米単価に注目するのが基本です。面積が倍違えば総額は大きく変わりますが、単価で並べると条件の違う取引どうしでもある程度比べられます。ただし、建物付きの取引は建物の価値も含んだ総額なので、土地の単価と同じようには扱えない点に注意してください。

仮の数字で価格の幅をつかむ例

ここでは考え方を示すために、すべて架空の数字で例を作ります。実在の地区や取引の水準を示すものではありません。仮に、面積150平米の住宅用の土地を持っていて、同じ地区と隣接地区で直近数年の「宅地」の取引を表示したところ、平米単価が3万円から5万円の範囲に散らばっていたとします。

この場合、単純に面積を掛けると、3万円×150平米で450万円、5万円×150平米で750万円となり、幅は450万円から750万円です。ここから、①前面道路の幅員が自分の土地に近い取引だけに絞る②取引時期が新しいものを重く見る③面積が極端に大きい・小さい取引を外す、と順に条件を寄せていくと、例えば単価4万円前後の取引が中心に残り、150平米で600万円前後が一つの目安として見えてきます。

ただし、これはあくまで公表データから作った「幅の中心」にすぎません。実際の価格は、形状や高低差、上下水道の引き込み状況、建物の解体が必要かどうかなど、一覧には出てこない個別の条件で上下します。この計算は、査定額が幅の中のどこにあるのか、幅から外れているならなぜかを質問するための準備として使ってください。

建物付きの物件でも同じ考え方は使えますが、総額には建物の価値が含まれるため、築年数や延床面積が近い取引に絞らないと幅が広がりすぎます。仮に築20年前後の戸建てを売る場合なら、まず「土地と建物」の取引から築年や面積の近いものだけを残し、それでも件数が少なければ、土地だけの取引の単価も並べて、土地部分の水準を別に確かめておくと、査定書の土地と建物の内訳を読むときの手がかりになります。

地価公示・地価調査・路線価との違い

取引の一覧とは別に、公的な土地の価格も同じサイトや国の公式サイトで確認できます。利用約款によると、地価公示と都道府県地価調査の価格は、鑑定評価の基準に基づいて判定された、近隣地域の標準的な画地の価格水準です。その地域の最高値や最低値を示すものではなく、基準日(地価公示は1月1日、都道府県地価調査は7月1日)時点の1平米あたりの価格なので、実際の取引の時期とのずれも考える必要があるとされています。

国税庁の路線価は、相続税や贈与税の計算に使う、道路に面した土地の評価額で、毎年1月1日が基準です。路線価図は過去の年分も公開されています。市町村の固定資産税の評価について、岡山市は、地価公示価格や鑑定評価価格などを参考に標準的な土地の適正な時価を評定する仕組みを案内しています。

これらは目的の違う価格なので、どれか一つを売り出し価格の答えとして扱わないことが大切です。取引の一覧で「実際に動いた価格の幅」を見て、公的な価格で「地域の水準や推移」を確かめる、という組み合わせが使いやすいでしょう。なお、ここでの税や評価の説明は一般情報です。相続や贈与に関わる評価を具体的に知りたい場合は、税理士にご相談ください。

価格情報の種類の比較
項目主な中身見るときの使い方
不動産取引価格情報アンケート回答を加工した実際の取引の価格近い条件の取引で価格の幅をつかむ
成約価格情報レインズの成約情報を加工した価格取引価格情報と重複があり得る点に注意して幅を補う
地価公示・都道府県地価調査基準日時点の標準的な画地の1平米あたりの価格地域の水準や推移を確かめる
路線価(国税庁)相続税・贈与税の計算に使う道路に面した土地の評価額税の評価の目安。売り出し価格の答えにはしない
2026年10月4日時点で各公式サイトの案内を確認した内容です。制度や提供期間は変わることがあります。

数字を見るときの注意点

利用約款は、土地・建物はそれぞれ立地、接道状況、面積、用途などの固有の性質を持ち、取引価格にはそれが反映されること、さらに売り急ぎや買い急ぎといった当事者の事情によって通常の取引と異なる価格になる場合があることを注意しています。また、取引価格情報は掲載後も順次追加される可能性があるとされ、出典の許可などの事情からすべての地域を網羅していないコンテンツがあること、作成・更新の時点がコンテンツごとに違うことも記されています。

つまり、一覧に出た1件の価格を自分の物件に当てはめるのではなく、①同じ種類か②面積や前面道路の条件が近いか③取引時期が近いか、を確かめながら、価格の幅をつかむ使い方が向いています。とくに件数の少ない地区では、1件の高い取引や安い取引に引っ張られやすいので注意が必要です。

「データが無い」ことも一つの情報です。自分の地区に該当する取引が見当たらないときは、無理に遠い地区の取引で当てはめず、隣接する地区の傾向と公的な価格を合わせて参考にし、あとは物件を実際に見た査定で補う、という考え方が現実的です。

もう一つ気をつけたいのは、調べた数字が「売り出し価格」ではなく「取引が成立した価格」だという点です。広告で見かける売り出し中の価格は、まだ買い手との話がまとまっていない金額なので、一覧の価格と同じ物差しでは比べられません。売り出し価格と取引の幅がどの程度離れているかを見ておくと、価格を決めるときの話し合いに役立ちます。

市内で合わせて確認したい公式情報

取引価格を見るときは、物件の前提条件も公式情報で確かめておくと比較の精度が上がります。岡山市では、Web都市計画情報システムで市街化区域や用途地域、都市計画道路などの都市計画情報を閲覧できます。案内によると、旧建部町・旧御津町の区域は都市計画区域外のため対象外で、問い合わせ先は都市整備局都市・交通部都市計画課です。比べた取引が市街化区域か市街化調整区域かで、価格の前提が大きく変わることがあります。

固定資産の課税台帳は、各区の市税事務所、各支所、各地域センターで、納税義務者や家族・代理人が閲覧できます(手数料無料)。自分の土地の地積や評価額を確認しておくと、平米単価で比べるときの面積の確認に役立ちます。毎年4月には、同じ区内の他の土地・家屋の評価額と比べられる縦覧制度もあります(令和8年度は4月1日から4月30日までの平日の案内)。

倉敷市や瀬戸内市、岡山県の情報については、それぞれの公式サイトで都市計画や固定資産税の案内を確認してください。窓口の場所や受付時間は変わることがあるため、出かける前に最新の案内を見ておくと安心です。

査定書と照らし合わせるときのチェック

宅地建物取引業者は、売買すべき価額について意見を述べるときは根拠を明らかにしなければならないと宅地建物取引業法で定められています。国土交通省の資料では、査定に使われる価格査定マニュアルの事例地情報として、不動産情報ライブラリの取引価格情報を活用する方向での検討も示されています。

査定書を受け取ったら、次の点を確かめてみてください。①比較に使った事例の場所や取引時期は自分の物件と近いか②事例の種類(土地のみか、建物付きか)は合っているか③面積や前面道路の幅員の違いをどう調整しているか④建物の築年数や状態をどう評価しているか⑤自分で調べた価格の幅と大きく離れているなら、その理由は何か、の5点です。

自分で調べたデータは、査定を疑うためというより、説明を納得して受け止めるための材料として使うとよいでしょう。相談の際は、検索に使った地域・種類・時期の条件と、目に留まった取引の一覧を控えておくと、担当者とのやり取りが具体的になります。逆に、条件が大きく違う取引を根拠に「もっと高いはず」と考えるのは避け、違いがどこにあるのかを一緒に確認する姿勢が大切です。

複数の会社に査定を頼んだ場合も、金額の高い低いだけで比べるのではなく、それぞれがどの事例を使い、どう調整したかを並べてみてください。根拠の説明が具体的かどうかは、その後の売却活動の進め方を考えるうえでも判断材料になります。

トリプルギブへのご相談

株式会社トリプルギブは、岡山市南区福吉町を拠点に、岡山市・倉敷市・瀬戸内市を中心に売買・仲介と分譲地の開発を行っています。ご相談の後は物件の調査をもとに根拠のある査定をご提出し、どの取引事例をどう比べたかも含めてご説明します。売却方針を明確にしたうえで、仲介か買取かを確定します。

ご自身で調べた不動産情報ライブラリの画面やCSVをお持ちいただければ、そのデータと査定の違いについても一緒に確認できます。公式CASEには、市内の分譲地などの取引実績を掲載しています。対応の可否は物件ごとに判断しますので、まずはお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. 自分の物件の地区で検索しても取引が1件も出てきません。どうすればよいですか。

取引価格情報はアンケートの回答などをもとにしているため、取引が少ない地区や回答が得られなかった時期はデータが出ないことがあります。その場合は、取引時期の範囲を広げる、隣接する地区や同じ駅の周辺に広げる、種類を「宅地」から「土地」に変えるなど、条件を少しずつ緩めて傾向を見てください。それでも少ないときは、地価公示などの公的な価格で地域の水準を確かめ、物件を見たうえでの査定で補うのが現実的です。

Q. 古い家が建っている土地を売るとき、どの種類で検索すればよいですか。

建物を残したまま売るのか、解体して土地として売るのかで見るべき取引が変わります。建物付きで売る想定なら「土地と建物」、更地にする想定なら「宅地」や「土地」の取引を見ると比べやすくなります。両方を見ておくと、建物の有無で単価の出方がどう違うかもつかめます。ただし、解体費用や建物の状態は一覧に出てこないため、どちらの売り方が合うかは査定の際に担当者と相談してください。

Q. CSVでダウンロードしたデータは、どう整理すると比べやすいですか。

まず種類と取引時期で行を絞り、次に面積が自分の物件と大きく違う行を外します。そのうえで平米単価の列を並べ替えると、価格の幅と中心がつかみやすくなります。前面道路の幅員や最寄駅からの距離の列も残しておくと、条件の近い取引を選ぶ目安になります。整理した表は、検索条件のメモと一緒に査定の相談時に見せると、比較の前提をそろえて話ができます。

Q. マンションの部屋を売る場合も、同じ方法で調べられますか。

種類で「中古マンション等」を選ぶと、マンションの取引を一覧で確認できます。マンションは同じ建物や近い築年の取引が見つかると比べやすい一方、階数や向き、部屋の内装の状態、管理の状況などは一覧から分からない部分も多くあります。面積あたりの単価で幅をつかみつつ、管理費や修繕積立金の状況なども含めて、査定の際に根拠の説明を受けるとよいでしょう。

この記事は一般情報です。法律・税金・相続・登記・住宅ローン等の個別案件は、税理士、司法書士、弁護士、金融機関などへ確認してください。

あわせて読みたい

編集方針:確認できる事実と一般的な判断のポイントを区別し、価格・期間・検索順位を保証する表現は用いません。

LET’S TALK

売るかどうかも、
一緒に考えるところから。

大切な不動産のこれからを、お聞かせください。

無料査定を相談する

086-236-6677
10:00~18:00(水曜定休)

電話で相談無料査定・相談